竹内郁夫著「初めての人のためのLisp[増補改訂版]を読んだ

大学の課題でSchemeを使っていらいLispをちゃんとやってみたいと考えて本書を読みました.

本書は, リストとはなにかから入り car, cdrの説明, リストがコンピュータ内でどのようなメモリ構造として保存されているのか, そしてLispの標準に的に用意されている関数の実装を考えることを通してクロージャなどの解説が鮮やかにされていました. Lispを使ってなにかを作るというよりも, Lispの概念をしっかりと理解することに重きをおいているように感じました. 他の方のレビューでも有るように多少ふざけた語り口で書かれていますが, Lispという言語の表面だけでなく低いレベルから扱っており非常に充実した本でした. Lispを書いていると再帰で書くのが自然のように思えてくるので不思議ですね.

プログラムとデータが同じ形式で表現されること(program as data)が重要であるとLisp関連の文章を読むと書かれていますが, その意味がわかったような気がしました. こんなことを言うと本を1冊読んだくらいじゃLispの真髄はわからないという人もいそうですが...

次はLispで実用的な何かを作るということをしてみたいですがどこを見れば情報が得られるのだろうか. Lisperの皆さんには作ってみました系のアウトプットを是非してほしい.

www.shoeisha.co.jp